2024年版|災害時に安心!非常食の種類や特徴・選び方から備蓄方法までをご紹介

企業防災

この記事では、災害時に私たちの命を守る防災備蓄品の1つ「非常食」について、役割や必要性、種類や特徴から選び方、備蓄方法までを詳しく解説します。また、防災対策としての具体的な食品やグッズ、賞味期限管理のポイントなども紹介し、安心できる生活をサポートします。さらに、賞味期限や栄養バランスなどを考慮した選び方のポイントもご紹介。非常食に関する知識を得て、いざという時の備えを整えましょう。

防災対策の基本!非常食とは?

防災対策は、地震や豪雨などの自然災害をはじめとした、あらゆる災害に備える重要な取り組みであり、その基本となるのが非常食です。非常食とは、災害ややテロ、パンデミックなどあらゆる非常事態に備えて家庭や職場などに常備しておく食品のことを指します。これらの食品は、長期間保存ができるように工夫されており、栄養バランスが良く調理が簡単であることが求められます。

非常食の役割と必要性


災害時で通常の食事がとれない環境においても、非常食によって栄養補給をすることができます。非常時には、数日間食料品や水の供給が途絶える可能性があり、料理をするための設備や道具が使えなくなることも考えられます。そのため、非常食は普段の食料品とは異なり、保存期間が長い・調理が不要で簡単に食べられる・栄養バランスが良い、といった特徴を持ち、緊急時に私たちの生活を支えます。

ライフラインが使えなくなる災害時に備え、普段から非常食を準備することは、家族の安全確保のために重要です。備蓄しておくことで、災害時のストレスを減らし、自分や家族の健康を維持することができます。一時的ではなく普段から防災への意識を持ち、非常食を定期的に購入したり、ローリングストック法を取り入れ、効果的な防災対策を行いましょう。

非常食の特徴

いつ起きるかもわからない災害に備えて家庭に備蓄しておくべき非常食は、一般的な食品と異なる特徴を持ちます。ここでは、災害時に役立つ食品である非常食の具体的な特徴について解説します。

長期間保存が可能

非常食は災害への備えとして作られたものなので、消費期限が長く常温保存が前提です。1年以上保存が可能なものが多く、アルファ化米やパンなどの常食は、数ヶ月〜数年の保存が可能です。そのため、すぐに保存期限が切れて廃棄されてしまうこともなく、管理も比較的容易です。

自然災害やテロに備えることは必要ですが、これらは頻繁に起こることではないので、そこまで買い足しの手間やコストもかかりません。目安としては、家庭に場合は1年に一度見直しを行い買い足したり消費することで、食材ロス防止にもなりおすすめです。

調理が簡単または不要

災害時にはガスや水などの使用が制限されるため、非常食は簡単に調理ができるものが望ましいです。非常食は、お湯を注ぐだけ、電子レンジで温めるだけ、もしくはそのまま食べられるものが数多くあります。これにより、電気やガス、水道が使えない場合でも食事を確保できます。

最近では、水を注ぐだけで食べられるご飯やパスタ、麺類なども販売されています。注ぐ水の量でご飯にも雑炊にもなるタイプなど、バリエーションも豊富です。主食やおかずなど食材は異なりますが、基本的に非常食は加熱済みのため、衛生面や健康面に考慮しながら安心して食事を摂ることができます。

このように、非常食は、避難場所のライフラインや食事環境に左右されず、準備の手間なく食事ができるので、必ず備蓄しておきたいアイテムと言えるでしょう。

多様な種類

非常食は、缶詰、乾燥食品、レトルト食品、保存パン、ビスケット、エネルギーバーなど、多様な種類があります。そのため、好みに合わせた選択が可能です。災害時でも、好きなものやバリエーションを楽しめるよう、自身や家族の好みなどを考慮しながら選ぶのもおすすめです。

栄養バランスが考えられたものも

災害時でも自分や家族の健康を維持するために、必要な栄養素を含んでいることが大切です。主食やおかず、野菜類、お菓子や飲料、栄養補助食品など、さまざまな種類の商品が販売されていますので、バランスを考えて揃えることが可能です。

災害時は、いつ食事が安定して供給されるようになるのか不透明なことも多々あります。避難生活時の栄養バランスも考えて、長期間でも安心して食事ができる非常食を選ぶと良いでしょう。

軽量で持ち運びやすい

非常食は、軽量でコンパクトにパッケージされており、かつ破れにくい素材を採用していることが多く、避難時でも持ち運びが容易です。すぐに持ち出せるように、避難バッグなどにまとめておきましょう。

このように、非常食は備蓄しやすい特徴を兼ね備えています。備蓄を通じて家族や自分自身の命を守るために、日頃より地震や避難時に必要な食料品の準備を心がけましょう。

非常食の種類

非常食には様々な種類があります。ご家庭や自分自身の環境や条件に合わせて、最適なものを備蓄するようにしましょう。ここでは、代表的な非常食と特徴をご紹介します。

主食

1.アルファ化米やドライごはん

アルファ化米やドライごはんは、非常食の主食として広く利用されています。これらの特徴は、長期間の保存が可能であり、短時間で簡単に調理できることです。また、味も良く栄養バランスに優れているので、災害などの非常事態の主食として、私たちの大切なエネルギー源になるでしょう。

アルファ化米とは、米を加熱処理してデンプンを糊化(アルファ化)し、その後乾燥させた加工米のことをいいます。加熱処理済みのため常温保存が可能であり、水を加えるだけで炊き立ての美味しさを味わうこともできます。水を加えるだけで食べられるため、非常に便利です。また、アルファ化する過程で水分が抜け落ちるため腐りにくい特徴もあります。さらに、お米と研いだりつけておく必要がないため、短時間で調理して食べることが可能です。

ドライごはんは、乾燥させたもので、お湯や水で戻すことで味わいがよみがえります。いずれも、非常食として買っておきたいマストアイテムです。

2.災害備蓄用パン

災害時の備蓄用に「パン」も販売されています。缶詰タイプのものや個包装タイプなどもあり、最近ではデニッシュパンやマフィンなど、徐々に種類も増えてきています。保存期間も長く数年保存できるものが多いので、管理の手間もあまりかかりません。プレーンをはじめ、チョコレートやメープルなど甘めの味もあるので、朝ごはんはパン派の方や、小さいお子さんがいるご家庭におすすめです。おやつや小腹が空いた時などに、手軽に食べることができるパンがあると食の楽しみが増えるので、ぜひ非常食に取り入れてみてはいかがでしょうか。

3.麺類

カップ麺は家庭で購入される方も多く、身近な非常食としても使えるアイテムです。お湯がない場合は水でも食べることはできますが、通常よりも食べるまでに時間がかかることを覚えておきましょう。

最近では、お湯や水を注ぐだけで食べられるパスタや、水や火を使わず、パッケージをお皿としてそのまま食べることができるうどんなども登場しています。

副食:缶詰やレトルト食品

缶詰やレトルト食品は、おすすめの副食です。これらは保存期間や賞味期限も長いため、家庭や企業で常に備蓄が可能です。また、アルファ化米同様に調理が簡単で、ご飯やパンと一緒に食べるだけで手軽に栄養補給ができます。

缶詰は、非常食の定番と言われ種類も豊富です。非常食として販売されているもの以外でも基本的に長期保存ができるので、備蓄品としておすすめです。また、サバやシーチキン、カニなどの魚介から焼き鳥などの肉類、コーンやみかんなどの野菜やフルーツ、カレーやおでんなどもあり、それぞれ加熱せずにそのまま食べることが可能で、後片付けも簡単です。

レトルト食品は、お湯や常温の水につけて温めるだけで本格的な味が楽しめます。レトルトの代表格であるカレー以外にも、肉じゃがやけんちん汁など、和食やお惣菜タイプもあり、好みに合わせた選択ができるのも大変魅力的です。

副菜として缶詰やレトルト食品を利用することで、非常時でもメニューのバリエーションが広がり、食に対するストレスが軽減されるでしょう。非常時に備え、これらの副食も常備しておくことをおすすめします。

災害用備蓄水

私たちの命を守るために水は欠かせず、どの家庭でも備蓄水として災害に備える必要があります。備蓄水は、飲料や調理などの「飲用」と、トイレや手洗い、洗濯などに使う「生活用水」に分けられます。備蓄水の適切な量を確保することは、避難生活を安全かつ快適に過ごすためにとても重要です。

備蓄水の必要量は、一般的に飲用として一人当たり1日に最低3Lの水が必要とされています。しかし、地震や洪水などの災害によっては水道が断水することもありますので、最低3日分、できれば7日分の水を家族分備蓄することが推奨されています。したがって、一人当たり9Lを備蓄水として備えておくことで、いざというときお水に困らずに支援を待つことができます。

また、トイレや手洗いうがい、洗濯、体を清潔に保つためのお水など、「生活用水」の確保も必要です。生活用水には、一人当たり1日10〜20Lの水が必要と言われています。災害備蓄水として販売され、5〜10年と長期にわたって保存可能なものが多いので、ぜひ災害備蓄水を選ぶと良いでしょう。

ドライフルーツやお菓子

非常時の栄養補給には、ドライフルーツやお菓子がおすすめです。ドライフルーツは水分が抜かれているため、保存性が高く、栄養素も凝縮されています。また、ビタミンやミネラルが豊富で、健康を維持する効果が期待できます。具体的には、バナナやいちじく、レーズンなどがあり、それぞれ特徴と栄養価が異なりますので、好みに合わせたりバラエティ豊かに摂取することがおすすめです。

一方、お菓子は、避難時の疲労回復やストレス軽減に効果的です。チョコレートはエネルギー源となる糖分や脂質が含まれており、短時間でエネルギーを補給することが可能です。非常時には精神的なストレスが大きくなりがちなので、お菓子を上手に活用し、心身の状態を整えることに役立てましょう。

非常食の選び方ポイント

  • 長期保存可能な食品を選ぶ
  • 栄養バランスを考え選ぶ
  • 調理や食事が容易なものを
  • 適切な保存方法
  • 個々のニーズに合わせた選択
  • 好みや楽しみをプラスする

災害は予測しにくいものですが、頻繁に起こるものでもないため、非常食は長期保存が可能で賞味期限が長い商品を選びましょう。次に、非常時における栄養バランスの重要性を理解し、たんぱく質や炭水化物、脂質、ビタミン・ミネラルがバランス良く摂れる食品を選ぶことも大切です。野菜や果物の缶詰、五目ごはん、ツナやわかめなどの海藻類が含まれるレトルトタイプの非常食を取り入れるなど、避難時の栄養バランスも考慮しましょう。

また、簡単な調理で食事ができることもポイントです。そのまま食べられるタイプや、水やお湯のみ、火を使わずに食べられるものを選ぶことで、非常時にも安心して食事ができます。

そして、非常食の保存環境や方法にも注目しましょう。非常食には、常温で保存ができるタイプも豊富にあり、これらは家庭での備蓄の手間もかかりません。常温であっても長期で保存することを考え、湿気や高温に注意して冷暗所での保管を心がけると良いでしょう。

最後に、非常食を選ぶ際は家族構成や好み、アレルギーや食生活に特別な制約がある場合も考慮して選ぶようにしましょう。自身の好みや家族の好きなものを取り入れ、避難生活の食事に少しでも楽しみをプラスすることが大切です。不安な環境下でも食事の楽しみがあれば、ストレスの軽減につながったり、リフレッシュにもつながります。

これらのポイントを押さえ、非常食を上手く備蓄・活用しましょう。

非常食を上手く備蓄・活用する方法

非常食の備蓄と活用において、以下のポイントを押さえることが重要です。

非常食備蓄のポイントは賞味期限

賞味期限が切れた非常食は栄養価や味が劣化し、最悪の場合は健康にも悪影響を及ぼすこともあります。そのため、非常食を備蓄する際は、必ず定期的に食品の賞味期限をチェックし、期限が近づいているものは早めに消費して、新しいものと入れ替えるようにしましょう。また、購入時に賞味期限の長い商品を選ぶことも、非常食の管理に役立ちます。

ローリングストック法がおすすめ

災害備蓄品の管理には、普段の食品や非常食、トイレットペーパーなどの生活用品を多めに買い置きし、賞味期限や利用期限の古いものから消費して、使った分だけ買い足す「ローリングストック」という方法もあります。これにより、備蓄品が常に新鮮で食品ロスなどを防ぐことにもつながるので、行政からも推奨されている管理法です。ぜひ、ご家庭や企業でもローリングストックを取り入れてみましょう。

簡易調理器具の準備も忘れずに

非常食を食べる際に必要なのが簡易調理器具です。災害時はライフラインが制限され、火やガスが使えない場合があります。そのためにも、災害時の環境下でも使用できる簡易調理器具を用意しておくことで、食料の調理がスムーズに行えます。

例えば、カセットコンロや燃料固体火を使った調理器具があります。これらは、持ち運びが便利であり、非常時に役立つことはもちろん、普段のキャンプなどでも利用することができます。避難用の食品セットや簡易調理器具を備蓄しておくことで、災害時に食事を安心して摂取することが可能となります。

まとめ:非常食の種類を把握して安心な生活を

非常食の種類や特徴、選び方ポイントと適切な備蓄方法を知ることで、普段の生活〜非常時の食事まで、安心して過ごすことができます。また、非常食だけでなく、備蓄水や非常時のライフラインの確保など、適切な防災用品への備えも重要です。詳しい情報や準備方法を知りたい方は、専門の防災用品サイトや企業のガイドを参考に、今すぐ防災対策の準備を始めましょう!

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